第55号
                                   2000,11,24

消費者が変わらなければ未来は何も良くならない(20世紀の締めくくりとして)

 私が減農薬を初めてから17年、有機農業を初めて12年になります。減農薬運動は多くの仲間に支持されて、瞬く間に遠賀郡に定着しました。しかしそれからもう一歩、減農薬運動の到達点の「有機農業」に足を進めた私の後には、誰もついて来る者はいませんでした。それから12年経った今でも、事態はあまり変わってなく、相変わらず孤独な有機農業者のままです。(・・・その事が逆に仲間を求めて、県へ、九州へ、全国へと私の世界を広めてくれた原動力になったのですけれども・・・) 皆は、12年前の場所から前に進もうとはしません。

 有機農業には大変な手間と根気が必要です。同じ労力なら、農薬を使えば何倍もの面積がこなせるのです。ちょっとくらい高い有機農産物を作るよりは、農薬を使った方がずっと儲かるのです。卸売市場などでは逆に農薬を使った見栄えの良い物の方が高いくらいです。馬鹿らしくて有機農業なんか出来ないのです。

 しかし、もし消費者の人たちが変わって、真剣に未来のことを考えて、誰も農薬野菜を買わなくなったとしたらどうなるでしょう。・・・・農薬を使う農家は一軒もなくなるはずです。そうです。消費者の人たちが何を買って食べるかが、そのまま未来の環境を左右してしまうのです。実はこの事は農業に限ったことではなく、全ての産業に通じることです。

 有機農産物を食べている消費者は、その事ですでに未来の環境を守っているのです。それとは逆に農薬野菜を買った消費者は、その人が環境中に農薬を散布し、未来を破壊したのと同じ事なのです。

 消費者が(私を含めて)まず変わらなければ農業も未来の環境も何も良くならない、これが12年間有機農業をしてきた今の答えです。

鴨料理の本が出来ました

 「鴨の消費を拡大するには、まず、もっと鴨料理を普及しなければ」、毎年、鴨の販売に苦労している私たち合鴨水稲会の会員からの強い要望がようやく実り、「わが家でつくる合鴨料理」(農文協 定価1,500円)が出版されました。

 私も早速一冊購入しました。伝統的な料理を中心に、創作的なアイデア料理まで、和、洋、中華と一羽を余すことなく丸ごと(卵まで)使った料理が60品。鴨を使いなれた私でも「そうか、こんな料理もできるのか」と大変参考になりました。

 下の写真は、一羽の鴨を使って出来る料理です。鴨肉と一緒に是非この本も買われてみてはいかがでしょうか。高価な肉ですので、無駄にせず、美味しく食べていただきたいと思います。

 もちろん本屋さんでも取り寄せてもらえますが、今なら私が頼めば会員価格で入手できると思います(年内)。

 

お歳暮コーナー

 例年、皆さんには鴨肉や燻製を利用していただいているのですが、今年はこれに米や餅も加えようかと思います。

◆ 白米2s袋3種類セット                        4,300円
    品種・・・・葵の風、愛知の香り、黒米5%ブレンドしたヒノヒカリ

◆ 小餅・・・・つきたてをすぐ冷凍し、凍ったまま12/20~27に発送します。
          組み合わせて2s以上でお願いします。
   ◇白餅・・・1s(22〜25個)                     1,300円
      餅米はもちろん日本一美味しいと言われる「滋賀羽二重糯」です。
      皆さん、この餅を食べると、もう他の餅は食べられないとおっしゃいます。

   ◇黒餅・・・1s(22〜25個)                     2,000円
      黒糯「朝紫」を5分づきに精米してからつきます。
      濃紫の色とこしの強いひきが絶品です。
      お客の時など茶碗蒸しに入れると、驚かすこと請け合いです。

◆ 鴨
   ◇鴨肉・・・・丸体1羽                           3,000円
          精肉1羽分+ガラスープ(冷凍)             3,500円

   ◇燻製・・・・丸体1羽                          4,000円
          骨抜き半身                         2,500円
      

           ※ いずれも送料が別途必要です。

 

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